2008年09月07日

遭難救助に遭遇

(しばらくミナミの記事が続きます)
ちょうど一週間前のこと、思い立って太鼓岩に登った。
安房川から北の空を望む
私が屋久島に来るようになってから二年になろうとしている。屋久島で山遊びや海遊びをしないのはもったいないとよく言われる。私にとっても癒しの屋久島だけれど、来るたびに用事がたくさんあって、のんびり過ごしたことはなかった。広い屋久島を車であちこち行って写真はたくさん撮ったが、歩いて山に登ってないし、海にも行っていない。たまにはオフも悪くない。
白谷峡から宮之浦を望む
この日、島南部の里の天気は快晴。青色の空には秋模様の雲。安房川の辺りから北部を見ると、水平にたなびく山型をした面白い形の雲があった。これはたぶん吉凶の印。
目的地の太鼓岩は、もののけ姫の森で知られる白谷雲水峡の頂上だ。登山口の駐車場までは、宮之浦の街から車で約30分。
工事中の白谷峡道路
県道白谷雲水峡線は広い二車線の立派な道路。上のほうはまだ拡幅工事中だが、大型バスは十分通れる。2006年に来たときはずっと下のほうで工事していた。道路脇にヤクシカの姿を見かけたものだが、いまはコンクリとアスファルトで固めてしまったのでシカの出る幕はなさそう。便利になったが自然のままが消えて残念だ。不必要な公共工事と反対する声もあるが、行政は交通安全のためにと工事を続けている。
白谷峡の遭難捜索隊
白谷雲水峡駐車場に着き登山靴に履き替えていると、パトカーが2台到着。辺りがざわざわして来た。登山口の案内所付近に人だかりがしている。屋久島の町長さんの姿も。遭難があったらしい。日高町長に話しを伺うと、昨日(8/30)白谷に上った49歳男性が戻ってこない。昨日は山に雨が降っていたので、遭難者の安否が気遣われるとのこと。
白谷峡の遭難捜索隊
家族三人が途中で二組に分かれ、男性はそのまま進み、妻・子は下山して荒川口で落ち合おうとしたが会えなかったという。あとで新聞を見て経過がわかったが、その時は情報が交錯していて登山ルートなどは不明のようだった。
警察・消防・役場職員などで構成された救助隊が、いくつかの班に分かれて捜索を行う。トレッキングコースが分岐する地点で、遭難した本人からここに居ると電話があったらしく、捜索隊が登山客にそれらしき人とすれ違わなかったかを尋ねていた。
捜索する県警ヘリコプター
朝7時から出張る捜索隊も大変だが、本人はもっとつらいだろう。下山ルートがわからず不安でたまらないのではなかろうか。屋久島の山は深い。簡単なハイキングコースと思われがちな白谷雲水峡でも、登山道を一歩外れると方角はわからなくなるし、至る所に沢があって危険なのだ。
私が太鼓岩まで登ったとき、上空に県警のヘリコプターが現れた。雲が下りてきているので、ヘリコプターも低い高度を飛んで遭難者を探している。「上からよく見えるので遭難した人は合図してください」と、スピーカーで大音量を流しながら。
白谷雲水峡駐車場
下山して午後3時に駐車場到着。朝いたパトカーの姿はなかったが(上は朝の駐車場の写真)、捜索隊はトランシーバーで連絡を取ったりと忙しそうだった。この日遭難者は見つからなかった。新聞によれば、25人体制の救助隊を翌9月1日は30人体制に増やし捜索が続けられたのだ。
結局、1日夕、49歳男性は救助された。白谷雲水峡を二晩さ迷い、弥生杉付近に居るところを発見された。次の写真は、遭難者が泊まったかもしれないと言われた白谷小屋。
白谷小屋
本当に無事でなによりだった。遭難のニュースは島中の知るところで、皆が見つかって良かったと言っていた。
屋久島で山岳遭難の事故は少なくない。町のホームページに遭難事故の記録が掲載してあるくらいだ。天候が悪くなるとガイドが一緒のときでも遭難があると聞く。晴れていれば白谷は難しい山ではないが、今回ガイドは付いていなかった。雨が降り出したら下山を急がなければならなかった。
多大な迷惑をかけた人には反省してもらわなければならないが、屋久島ではそれほど非難する意見を聞かなかった。地元の人々の無事でよかったという遭難者をいたわる声のうしろに、本当の気持ちは隠されている。山の怖さを知らない人は、自然を怖れて暮らす島人の心を知るべきと思った。
太鼓岩登山については明日の記事で。
(ミナミ)

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posted by みー at 11:26| 鹿児島 🌁| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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