
「離島におけるブロードバンドの整備と利活用」と題して、鹿児島大学学術情報基盤センターの升屋正人氏、「地域情報化がもたらす効果」として、総務省電子政府推進員の柳田公市氏のお話だった。次はその概略。
ブロードバンドゼロの町村をなくそう、情報過疎地をなくそうということで、さまざまな取り組みがされている。特に離島のブロードバンド整備が困難といわれている理由に、費用の問題がある。高齢者の多い島では、ブロードバンドを使う人が少ないということもあるだろう。離島は台風被害や塩害を受けやすいというのもある。離島におけるブロードバンド整備の担い手は島民にかかっているが、自治体による協力も可能。
インターネットの接続部は、専用線、衛星インターネット回線、海上長距離無線LANなどがあり、地域内ネットワーク部は、有線、無線LANなど。島内ネットワークの成功例として、平島(たいらじま)ではWDS方式を三台設置することで全区間安定稼動した。現在屋久島ではブロードバンドはあるものの、全島を網羅するには至っていない。それが解決すると地区格差も少なくなり、移住者の選択肢も広がるかもしれない。

人の心を捕まえるとリピーターも増える。良いことはじわじわ、悪いことは一瞬にして伝わる。宣伝費をかけなくても、口コミで宣伝も可能。
ケータイのインターネット活用で、沖縄のしまPashaは観光客が観光客を呼ぶという口コミ情報のサイトだ。このように、使い方一つでいろいろな可能性を秘めている。ガイドブックなしでもリアルタイムで情報を取り入れることができれば、ケータイ片手に旅ができるだろう。
インターネットは、一歩間違うと危険な領域に子供たちが入り込む可能性があるが、それさえ回避できれば必要不可欠なものだろう。これからもどんどん進歩していくであろうインターネットの世界だが、ネット上のかかわりだけではなく、人と人との直接的なつながりを忘れてはいけない。それが根本にあってこそのものだ。
以上が話の概要。いま屋久島では、志戸子から平内までの間はADSLが通っている(一部入らない場所もあるが)。その他の地域は、今のところISDNだ。21年3月末までに、吉田、一湊地区にADSLが来る予定だそうだ。ケーブルテレビが来る予定は今のところない。
参考:
≫総務省九州総合通信局 セミナーの報道資料
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