今日は一年最後の日なので、書き残したことをちょっと振り返ってみる。

2007年は、それまで島を南北に分けていた屋久町、上屋久町の合併や町長選挙という大変大きな出来事があった。2008年、屋久島で目立ったことは、まず観光客の増加。テレビや雑誌で盛んに宣伝された効果があったと思う。ジェットフォイルの料金が安かったこともツアー料金などに反映されて、ひょっとして関係があった?観光客の増加は善悪両面の効果をもたらした。
観光関連業界は業績が伸びたのではないだろうか。リゾートホテルの経営交替などはあったが、個性的な宿や低料金の素泊まり宿が増えた。お洒落な飲食店も増えた。(当ブログでもいくつか紹介した)
屋久島は、この12月で世界遺産登録15周年を迎えた。同時に自然遺産登録された白神山地を研究している方が、節目の年なのに盛り上がりが無いと嘆いていたが、記念行事もあった。
国・県・町の主催で行われた「屋久島世界遺産登録15周年記念シンポジウム」で、屋久島の未来像を模索する話し合いが行われた。(南日本新聞サイトの報道を参照)入山規制やトイレ問題などの解決を実行に移す時であると、まだ議論が続く模様である。

残念なこともあった。「生命の島」誌が1月発行予定の84号をもって終刊になる。長い年月にわたって屋久島の出版文化を支えてこられた故日吉眞夫氏のご冥福をお祈りしたい。(南日本新聞サイトの報道を参照)
公共事業実施に関して現職町長に町への損害賠償を求める裁判が始まった。別に、熊本の出版社による告発もなされている。(屋久島町議会広報−ホームページ未掲載−や、屋久島ひとりごとブログの関係記事を参照)
町民はこの事件に注目している。裁判の結果次第だが、2009年の町政に大きな影響が出るのではないか。いままで政治に関心の薄かった町民の中から行動を起こす人々が出たことは、時代の流れなのか、あるいは時代に遅れ過ぎていた島への反動の現れなのか。冷静に推移を見守りたい。
先月頃から、景気が急速に落ち込んできた。米サブプライム破綻以降の世界同時不況は、少し遅れて屋久島に及んでいる。物が売れない、売上げが落ちる、果ては、派遣切り・雇い止めなど、本土で行われていることが島で当たり前にならないようガンバルしかないか。
当社は不動産業ということもあり、ちょうど一年前から影響をこうむってきた。結果として屋久島支店の業務体制の見直しも行われた。7月1日記事で不景気のときはかえって買い時と書いたが、現実はとても厳しい。

政府は観光立国を掲げているが、不要不急の支出を削り生活防衛するのが不景気の常。屋久島ブームはなくならないだろうが、来島者は増えない、何割かは減ると思わないといけない。
だが、不況を逆にチャンスにすればよい。バブルは消えても本物は残る。自然の恵みをいただいて生きてきた屋久島の本来に帰り、質の高いサービスを提供できれば、いまある屋久島のブランド力は消えないだろう。「屋久島の自然はすばらしいが観光業者のサービスが悪い、また来たいとは思わない」という来島者の声を数回聞いたが、クレームに真摯に耳を傾けてほしい。
世界同時不況からの立ち直りに、米オバマ新政権のグリーンニューディール(新環境産業創造)政策が期待されている。日本は緑の雇用を!屋久島は緑の産業創造を!である。
(ミナミ)
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