報告:エル・バガブンド

屋久島は世界自然遺産の指定に先立ち、森林の伐採を止めて杉の植林を始めて30年以上が過ぎ、その間に大きく育った杉の木の保全のために間伐作業が始められています。
前岳などを眺めると麓に青々とした杉林が広がり、林道を山中へと向うと作業道があります。その道を杉林へと向って進むと貯木場があり、道の行止まりでは杉の間伐作業が進められています。
これらの間伐材は、林業のノウハウにより家造りに良いとされる時期(秋から冬)に伐採し自然乾燥加工して高品質の木材資源に生まれ変っています。

この杉材は屋久島でしか得られぬ良質の森林資源なので、この良質な木材の良さを活かした家造により癒しの場を作り出せることで、人と自然に優しい家造りが行なえるといいます。島民の身近な所にあってあまり知られていないこのような良質な木材を利用した家造りが盛んになると自然保全と島の活性化に繋がり、屋久島の新たな産業資源となってきています。
屋久島大屋根の会は、この新たな森林資源を積極的に活用するという趣旨で、島の建材に関連する産業界に働きかけて、屋久島の新たな産業の開拓を押し進めているグループなのです。この活動グループは、家造り関係のプロ集団で、林業、木材加工、宅地造成、建築、造園の他に、医療関係者も加わり、家が完成するまで必要に応じて最後まで関係者が携わってくれます。

グループが目指すところは、これから屋久島に移住を希望する団塊の世代の人たちに、できる限りの満足が得られるよう要望に応えていこうとするのがこの会の謳い文句のようです。屋久島に移住する人々にできるだけ多くの癒しの場所を提供するために、土地と家をセットにすることで、対象者に手頃な資金で移住できるように、土地の面積は100坪を目安にしています。
この会の活動は、他に、屋久島の家造りに投資した資金を有効に活かせるように、顧客がこちらに造った別荘を空けるときには、他の希望者に対して貸し出す賃貸サービス・システムもあります。
この他には、現在は固定化している建築材市場に、この木材の品質のよさを認めてもらえるようにと新築した家のフェリアーや建材市場開拓のための現代アートのイベントや産直住宅(地材を活用する)の公演なども行っています。同時に、建築主の了解のもと建築済の家を公開してもらい、この会への顧客の感想を直接聴きだすことで、顧客のニーズを収集して今後の活動に役立てる努力を行なっています。

この会の主要活動は自然を保全することで住民との共生、林業復興、関連する産業のなど産業の活性化のみならず、島全体の技術やノウハウを結集して建設関連業界他のレベル向上のために努力しています。例えば個人が全てをこなしている現作業を見直してより効率的に改良したり加工作業の集約化による産業の誘致などを図ることで、新しい産業振興の呼び水になるなど一石数鳥を狙った価値ある活動ともなっている。
今のような、安さを求めて遠く海外に目を向けがちな慣習性の強い現在の市場に、この会の取組みの趣旨と品質の良さを認めてもらって風穴を開けて、屋久島の杉(間伐材)を普及させることも狙いの一つです。
私も、屋久島の杉(間伐材)の良さがこの活動で市場に認められ間伐材の利用が確実な足取りで拡大し、屋久島の自然保護と産業の活性化並びに新しい産業へと波及されることを大いに期待しています。
以上
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posted by みー at 07:27| 鹿児島 ☀|
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