2009年07月20日

渓流沿いの昼食(大沢氏寄稿)

以前、当ブログでご紹介した屋久島在住の写真家、大沢成二さんの寄稿文です。お読みください。

渓流沿いの昼食
 屋久島も梅雨明けし、連日好天が続いている。屋久島の風景を写す写真家として、あまり好天気続きというのは歓迎しない。カッチリとした強い日差しの中で撮影した写真というのは、どちらかと言えば「なんて間がいいのでしょう」という絵葉書的な写真になり勝ちで、情緒性に欠ける。風景を写す理想としては、曇り空がいい。それも適度に光が回り込む曇り空というのが時々あるのだが、自然相手のこと、そんなに都合良くはいかない。
 では好天の間、写真家は暇にしているのか?と言えば、そんなことは無い。シャッターを押さない日ほど、実は忙しく動いている。光線状態の悪い日は、ロケハン(下見)に島内を回っている。どんな分野でもそうだと思うが、仕込み8割。風景写真家にとっての仕込みとは、シャッター以前のロケハンに尽きる。だから、一週間に一度くらいは島の外周をぐるりと回って季節の移り変わりを確認している。

大沢さんの奥さん いつもロケハンは一人で出掛けるのだが、この日は珍しく妻を伴って出た。小瀬田の自宅を出て、島を半時計回りにぐるりと回りながら各ポイントで風景の進み具合を確認してゆく。7月は半ばから一気に夏空が広がったため、至るところで季節が加速度的に進行していた。
 西部林道に入り、川原1号橋下の渓流沿いに降りて昼食にする。水辺の空気はひんやりとして気持ち良い。流れ落ちる水の音をBGMに、妻の手作り弁当を口に運ぶ。淵の先に流れ落ちる小滝が樹冠から漏れ射す強い日差しを受けて白く輝いている。アオゲラがギャギャギャとけたたましく鳴きながら飛び去ってゆく。良く考えてみれば、贅沢な時間だと思う。

 僕は、自分の撮った写真を見た人が、そこから幸せを感じ取ってくれることを理想としてシャッターを押している。それにはまず、風景に対峙する自分自身が、そこで幸せを感じなければ、それを写真に撮ることは出来ないと思っている。だからこそ、こういう時間がとても大切なのだ。
 川原1号橋下の渓流は比較的アプローチし易く、お弁当を広げるには最適です。オススメ。


大沢さんのホームページ Studiof32
http://f32.jp/

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posted by みー at 06:00| 鹿児島 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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