
いよいよ実ったので、ひとさやにそっと包丁を入れた。よく晴れた午前中のことであった。
すると、中からほんのりピンク色のソラマメのような形の豆が顔をだした。ひとつのさやに10個ほど並んでいた。Y子さんは早速レンジでチンして薄皮ごとひとつ食べてみた。
「これはおいしい。お隣さんにもおすそ分けしよう」と、とりあえず10個一気に食べて、それからもうひとさやを取ってきてチンしてお隣さんにあげた。
「これはありがとう。こんな美味しそうな豆は見たことがない。夕飯にいただくとしよう」と言ってお隣さんは出かけていってしまった。

「いったいどうしたんだろう、風邪かな?」と考えながら気をとりなおし、温泉はやめて買い物へ。駐車場に着いたとたんまたムカムカして、またもどしてしまった。
「これはおかしい。家へ帰ろう。今夜は知人にカニナベパーティーに誘われているのに。大丈夫かなあ」と心配しながら家へ帰って横になり、正露丸を飲んで治るのを待った。
しかし、Y子さんは泣く泣くカニナベをあきらめる羽目になった。三日三晩ムカムカが取れなかったのだ。
「後で調べてみると、ナタマメは小さいさやのうちは食べられる。大きいさやになったものは白い豆は食べれるけどピンク色は毒があると書いてあったの。大きくて美味しそうだったから誰にも聞かずに食べてしまったの。勝手な思い込みは危険。みんな気をつけてね」と笑うY子さん。自らの貴重な体験を語ってくれたのだった。
関連記事:
≫野菜の収穫
人気blogランキング ←1日1クリック!応援よろしくお願いします。
くつろぐ ・ ブログ村(地域生活-鹿児島) ・ ドットネット(地域-九州) ←こちらもお願いします。