「すると、あちらこちらに竹の子が芽を出しているではありませんか。あっちもこっちも。
あっという間に10本くらい採れてしまい、持ってきたスーパーの袋から破れ出る始末。上のほうへ行ったS子ちゃんに携帯電話で連絡を取ろうとしてもつながりません。

早速竹の子おじさんがザクッと掘ったとたん、バリッとツルハシの付け根にヒビが入ってしまいました。がっかりした竹の子おじさんは、もう帰ろうと言いだしました。
しかし生活がかかっているS子ちゃんと私は、そのツルハシを半ば無理やり取り上げると、まだいけるよ、何とかなるよと言いながら、残りの6本をヒビの入ったツルハシでやわやわと掘り出し、両手に抱えて道路まで登りました。
途中、来るときにはまだ生えていなかった竹の子が顔を出していました。竹の子の成長は、びっくりするほど早いのです。

茹で方のコツは、竹の子の皮のとがった先端を斜めに切り落とし、それから縦に浅く皮に包丁の切れ目を入れて茹でるそうです。
竹の子を茹で上げる間、竹の子おじさんはお手製の美味しいカレーとサラダとパンのお昼ご飯で、私とS子ちゃんを慰労(?)してくれました。
竹の子おじさんちの窓からは、モッチョム岳の絶景が見えるのです。その絶景を見ながら、竹の子を茹でるのを待ちました。
この前採ったわらびと一緒に、竹の子で山菜おこわの素を作ろうか。そうだ、お肉やしいたけやニンニク、ワカメなどと一緒に、中華炒めも作ろう。モッチョム岳を見ながら、もう私の頭の中は竹の子料理のことでいっぱいでした」
おしまい。
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