
4月22日(日)、
屋久島環境文化村センターで行われた
養老孟司先生の「環境と森と人」講演会に行った。17:30からの開場だったが、満員になる恐れがあると聞いていたので早めに行った。それでも行列が出来ていた。定員の250人を超えて入場していた。

養老孟司先生は、あの有名な「バカの壁」の本の著者である東京大学名誉教授だ。昆虫好きなことでも知られる。
講演会は石油の話で始まった。アメリカは、石油に依存していて世界中の炭酸ガスの四分の一を出している。アメリカの賃貸住宅は、光熱費込みのところが多いので電気を点けっ放しにしたり使い放題になると言う。興味深い話だった。確かに、光熱費込みにすると、使っても使わなくても同じだからつい無駄遣いしてしまうのが人間の心理だと思う。

石油が原因で戦争になるとも言う。アメリカは、石油の価格を一定に保つために、消費する石油が足りなくなると他国から輸入して一定化を図る。1960年以降、アメリカは石油の輸入国に変わった。
日本は、石油がない時代には、人間が努力してそれに合った文明を築いて行った。薪を使って暮らしていた時代に、人々は労力を惜しまなかった。石油が出てきて、努力しないでも文明が発達するようになったのだ。

しかし、体を使うことは脳を使うのと同じ。体を使わなくなると、脳も使わなくなる。体を使うと一口に言っても、変化のある体の使い方が人間のやる気を起こさせる。例えば、歩く道路が同じ硬さの都会人よりも、草や砂利道、山道などいろんな硬さのところを歩く田舎の方が脳を刺激する。
都会は、石油がないと物が運べないので食料不足になる。屋久島みたいに、収穫してからすぐに野菜、魚などが手元に届くような生活は、石油に依存する割合が低いので大変良いと言う。石油は、短くてあと40年で無くなるだろうという説もある。その時に、生き易いのが地方で、水、食べ物が身近にあるところだと思う。

それから、人間の作った秩序のルールが無秩序を生み出すという話が面白かった。例えば、犬を鎖につないだり野犬を退治したりすると、シカやサルが出てきて作物を荒らす。犬が放し飼いになっていれば、それが少なくて済む。どこかで秩序を作るとどこかでひずみが出て無秩序が出る、という現象が他の例でも当てはまる。
ちょっと難しい話ではあった。講演会の最後に会場からの質問コーナーがあったりと、来場の人たちは、養老孟司先生の話に熱心に聞き入っていた。
参考:
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posted by みー at 07:58| 鹿児島 ☔|
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