2008年05月11日

屋久島木材で家をつくろう

昨日に続き、大屋根の会代表の浦田さんに伺った話です。
「島の面積の九割近くを占める森林の25%は杉の人工林。内七割は国有林で、大地主は民間では居ません。伐採や間伐などの林野作業は、ほとんどを森林組合が行なっています。
屋久島杉材の特徴は、自然林のものは年輪が詰まっているので硬くて丈夫です。人工林でも樹脂が多いので、防腐効果や健康へのよい影響があると言われます。杉の香りがとてもよいです。また、木肌の美しさや木材の強さも、建築材料として優れている点です」

浦田代表
林業はいま農業についで注目を受けている。国の膨大な補助金(農業・漁業を超える比率)を受けていても大半の事業所は赤字。不在地主や細分された所有林の問題を克服する山の団地化、人手に頼らない機械化や作業道の整備、間伐の促進など効率的で儲かる林業を目指した再生の動きが始まっている。照葉樹林と屋久島杉とゴヨウ松が屋久島の森の基本だが、他地域では杉の単独林から照葉樹などとの混合林への転換も政策として進められている。
「“環境の島”と言われる屋久島で、新築家屋の島内産材の利用率が15%程度にとどまる現状は問題です。家を建てる場合、どうしても価格に目が行ってしまい安い外国産材となりがちですが、地球温暖化を防止するためにも島の木材をもっと使って欲しいと思います。
大屋根の会ブース
地材地建の重要性を町も認識し始め、島内産材を使って家を建てた場合に出る補助金が、最近5万円から10万円に倍増し、居住用でない建物でも可能となるなど、要件が緩和されて使いやすくなりました。
人が植えた森は、人手をかけないと直ぐ荒れてしまいます。間伐をしないと自然災害も起きやすいです。間伐が行き届いた森はCO2の吸収量が増えます。里も海も元は山にあり、森から学ぶことはたくさんあります。人間の暮しを守るために自然を守っていくという自覚を、人々がみな持ってくれることが大切です」
一番必要なことは意識改革と、浦田さんは説く。
環境を守るためにはコストがかかる。負担を受け入れていくには覚悟が必要。価格重視・効率一辺倒で来たら、いつの間にか原油や穀物価格が上がり、物価上昇となった。いままでのやり方をどこかで立ち止まって考える必要があるかもしれない。
日比谷公園
「木材の需要があれば森は生き返る」と、浦田さんは語る。
これから移住して家を建てようという方は、屋久島産の木材を少しでも使って欲しい。当社のお客様の中にも、大屋根の会で屋久島杉の家を建てた方が何人かいらっしゃる。コストが安いに越したことはないが、島内産材の利用を選択肢のひとつとして、世界遺産の島に住む意味を考えてもらえたら。それが今回森林の市を見に行った感想。
(ミナミ)

関連記事:
≫森林の市へ屋久島から大屋根の会
≫スーパー林道

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posted by みー at 11:28| 鹿児島 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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