私もふらりと旅に出てみたい。海外旅行は昔々二回行ったが、今度行くときは日本語じゃない言葉を一つくらい話せるようになりたいものだ。
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今、日本ではマヤ・インカ・アステカ展が盛んに行われており、一度は訪れてみたい観光地になっています。この神秘的なアメリカ大陸の文明は、日本人にとって無縁の別世界のことだと思っている人が殆どですが、実はそうでもなくて、1992年の世界人類考古学のシンポジュウムで東大の宝来助教授(当時)が彼らの子孫のDNAを鑑定して、彼らのルーツを明らかにしました。
それによると、彼らの祖先はモンゴル系で、最後の氷河期には日本人の先祖と同じシベリアの東北地方で生活して東(アラスカ)に移動します。氷河期が終わって北米大陸の大氷床が崩壊する1万3千前になると、マンモスなどの大型哺乳類が住む食料の豊富な場所を求めて、僅か千年の間に大陸の南端まで一気に南下してしまった(遺跡が示す)とのことです。
この人類の移動こ始まる新大陸の栄枯盛衰については、今回、屋久島から交流地の候補取材に訪れる途中に立ち寄ったメキシコ市の中心部近くにある三文化広場(旧アステカ帝国の中央神殿の北方)に立つ石碑を読み、当時の夢の跡について以下に想いを馳せてみました。
上記に記載された人類がアメリカ先住民族であり、彼らは大型哺乳類を採り尽くした頃の凡そ5千年前になると、狩猟生活から作物を栽培する農業生活も始めます。トウモロコシ、トマト、サツマイモ、ジャガイモ、カボチャなど、現在の主要食物を創り出して高度な文明を興すことで、マヤ・インカ・アステカ(マヤは中央集権国家ではない)などの巨大帝国を築き上げていきました。

これら新大陸の巨大な富と武力を背景に、スペイン帝国は隆盛の限りを極め、凡そ200年ほどで今のメキシコ市を中心に北米大陸でも現在の合衆国に匹敵する広さに新スペイン王国(ヌエバ・エスパニャ)を築いてしまいました。
しかし、世界の流れは変わり、アメリカの独立、フランス革命、ナポレオンのスペイン攻略、後進国の台頭などでスペイン無敵艦隊が敗北すると、カリブ海の島々を失い、アメリカとの戦争では国土の過半数を失い、さすがの新スペイン王国もその土台が揺るぎました。
この頃になると、国民の6割を占めるメスチソ(スペイン人と先住民の混血)の自覚もあり、幾度かの独立運動の犠牲を繰返しながら、保守勢力とも手を組む妥協もしながら独立を勝取って、権力者による独裁政権に苦しみながらも現在の立憲民主制の国を誕生させました。

「1521年8月13日、アステカ国王は征服者の武力に屈した。 (このことは)勝利でも敗北でもなく、心が痛むメスチソ(混血)民族の誕生、即ち、今日のメキシコ国家の誕生です。」
この詩の奥には次のような想いが秘められているのではないでしょうか。モンゴロイド(先住民)は、大型哺乳類が豊富な新大陸に渡って豊かになり高度な文明を興したが、世界のスペインがその富を略奪することで大繁栄を誇ると、その過程で新人種が誕生し、彼ら新人種はかって経験したことのない幾多の犠牲を繰り返して自分達の新たな国を創り上げました。このことは心が痛むほどの苦悩を伴って人類が初めて勝ち得た誇り得る本来の姿(進化)であり、メキシコ国家の誕生でもあります。
これらの歴史の流れは、一つの地球に人類の平等と平和をもたらすための貴重な教訓であると感じ取ったので、広く事実を伝えたい気持ちを抑え切れなくなり筆をとりました。
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